80000形
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 80000形は2019年に製造が開始された、N800形以来14年ぶりとなる新形式の車両で、日本国内の旅客車両としては初めて「80000」という数字を冠した形式である(同年度には近鉄80000系も落成しているが、こちらの方が僅差で早く落成している)。それまで製造されていたN800形と同様、本形式も「京成グループ標準車両」という位置づけになっており、同年に製造された京成3100形とあわせ、京成電鉄と共同で開発されている。車体は日車式ブロック工法で、デザインは京成3100形とほぼ同一だが、こちらはジェントルピンクとホワイトを基調とした外装となっている。また、既に8連の運用が終了していることから編成はMc-M-T-T-M-Mcという6連を組み、車両の付番も8連化を考慮していないものとなっている。制御方式は8800形のリニューアル車に続き、フルSiCのVVVFインバーター制御方式が採用されており、また制御装置は三菱電機製が採用されており、この点は3100形とは大きく異なる要素の一つとなった。主電動機は全閉式のかご型三相誘導電動機となり、こちらも三菱電機製の主電動機が搭載されている。なお、台車は3100形と同型のものが搭載されている。車内はオールロングシートで、3100形と同じくハイバックシートを採用している他、ラズマクラスターイオン発生装置や車内防犯カメラも備え、車端部には腰当て付きのフリースペースが設けられている。カラースキームは8800形のリニューアル車等に合わせられている他、扉横の鏡やフルーツ柄のカーテン、同じくフルーツ柄があしらわれたガラスの貫通扉、曲線の多い新京成線に対応した自動調節式の放送装置など、3100形にない装備や意匠も備えている。扉鴨居部の液晶表示器は新京成では初めて17インチ式のものが各2基搭載されており、3100形が片側を広告表示としているのに対し、こちらは2画面とも案内表示器として用いている。なお、空港アクセス輸送を考慮していないことから折り畳み椅子及びスーツケース置き場、フリーWi-Fiは設けられていない。この80000形はまず6両1編成が2019年12月に営業運転を開始した。しばらくは朝ラッシュ時のみの運用が続いたが、現在は終日運用にも充当されている。ただし現状は京成電鉄への乗り入れには対応せずに準備工事にとどまっているため、新京成線内のみの運用に就く。2021年には更に1本が増備されており、2021年末時点では2編成の陣容となっている。

 2020,06,06 前 原


■Variation
 2021年に製造された2次車の80026F。SRデジタル無線は本設されていないが、この編成から落成時の回送は自走で行われており、北総線、京成線を自走した初の80000形となった。

 2022,04,17 北初富
2022/04/29