E127系100番台
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E127系0番台・100番台
 1998年登場。それまで松本地区では急行型電車の169系が115系と共に松本地区で使用されていたが、老朽化が進んでいたうえ2扉で乗降にも支障が生じていた。同車を置き換える目的で新たに新製投入された車両がE127系100番台で、同地区の普通列車用車両としては115系1000番台以来の新製投入車両である。車体は全長20m3扉の軽量ステンレス車体で、前面の形状は0番台のそれと異なり701系(100番台以降)と同一の形状となった。信州地区への投入であるため、帯色は115系や169系に合わせられ、「アルパインブルー」と「フレッシュグリーン」の2色の帯が配されている。集電装置は当初よりシングルアームパンタグラフであり、霜取り用のパンタグラフを備えている車両も存在する。制御装置は0番台と同じくGTO-VVVFインバーター制御方式で、東洋電機製の制御装置を搭載している点も0番台と同一である。尚、勾配区間への対応を考慮し、砂撒き装置が備えられている。車内は片側がロングシート、もう片側がボックスシートというセミクロスシートの配置で、大糸線等における観光客輸送に考慮されている。トイレは長野方制御車に備えられているが、車いす対応の大型トイレとなり、前位側に設置された。このため、後位側にトイレが設置されている0番台とは機器配置が異なっている。E127系は2連12本が導入されて1998年12月に営業運転を開始し、当初は大糸線及び篠ノ井線の一部区間でも使用されたが、保安装置の問題から篠ノ井線にATS-Pが導入された後はしばらく大糸線内のみの運用となった。その後同車もATS-Pに対応し、2011年の節電ダイヤを機に再び運用範囲が拡大。現在では115系の置き換え進捗に伴い、当初投入された大糸線だけでなく、篠ノ井線全線や中央本線小淵沢までも活躍範囲となり、同形式として初めて山梨県でもその姿を見せることになった。また2013年には123系にかわり辰野〜塩尻間の区間運用にも導入されるようになり、現在の同区間は基本的に同車中心の運用が組まれている。現在は機器更新工事が開始されており、順次施工されつつある。

 2013,08,14 姨 捨


■Variation
 E127系100番台には、冬季対策として霜取り用のパンタグラフを備えた編成も存在する。製造当初は2編成に取り付けられていたが、2006年以降に更に3編成に取り付けられた。いずれもクハE126形の前面に取り付けられており、通常時はたたまれている。尚、2013年のダイヤ改正では123系の運用が置き換えられ、辰野〜塩尻間の区間運用には原則として同形式が運用に就くようになった。

 2015,01,01 塩 尻