キハE120形
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 2008年登場。老朽化したキハ52・58形を置き換えるべく新潟地区に製造された気動車で、同地区の気動車としては1993年に登場したキハ110形以来15年振りとなる新型車両である。形状は既に2006年以降水郡線に投入されていたキハE130系に準じており、軽量ステンレス製の車体を採用。床の高さをキハ110形よりも45mm低くすることによってステップを軽減し、交通バリアフリーに則った造りになっている。また4人掛けと2人掛けのボックスシートにロングシートを組み合わせたセミクロスシートの内装もキハE130系に準じたものとなっており、そのカラースキームも同一である。ただしこちらはキハ110形とあわせて片側2扉となっており、車体に巻かれている帯色も「飯豊連峰のブナ林」をイメージしたオレンジと「荒川渓谷のナナカマド」をイメージした赤の2色と異なっている。またこちらは全車単行で製造されており、2連の編成は製造されていない。尚、窒素酸化物を軽減するディーゼルエンジン、車両をコンピュータ管理するDICSの採用はキハE130系と同一であり、性能を向上させつつ環境にも配慮した車両となっている。2008年内に全8両が製造されて、同年度内に全てのキハ52・58形を置き換えた。キハ110形が幅を利かせている線区への投入となるため本系列はキハ110形と連結しての走行が可能で、同車と共に柔軟な運用が組まれている。尚、米坂線に関しては全運用がキハ110形とキハE120形で賄われるようになっている。その後、新潟駅の高架化に際し同駅周辺の保安装置がATS-Pに変更になると、同形式は対応せずに存置され、新潟駅への乗り入れの際は前後にキハ110系列を連結し本車は中間に挿入されるという措置が取られた。2020年3月のダイヤ改正以降本形式は全車郡山総合車両センターに転属し、キハ40形に代わり只見線に充当されるようになった。併せて外装がそれまでのキハ40形に近い緑色基調のものに改められた。現在は只見線全線の他、間合い運用で磐越西線会津若松〜野沢間の普通列車(片道1本)にも充当されている。

 2009,08,25 越後石山


■Variation
 郡山総合車両センターに転出した後のキハE120形。2020年のダイヤ改正後は只見線で用いられるようになり、それまで只見線で使われていたキハ40形に近い、緑基調の姿に改められた。なお、転属に先立つ形で2019年からは只見線で用いられる衛星アンテナが新設されている。

 2023,06,30 会津若松
2023/07/01