キハ220形200番台
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キハ200系:キハ200形キハ220形1100・1500番台・キハ220形200番台
 2006年登場。当時大分地区に残存していたキハ58形やキハ31形の置き換え等を目的に導入された車両である。全長21.3m、片側3扉配置の全鋼製両運転台車両である点は既存のキハ220形と共通であり、デザインも基本的には継承しているものの、本番台では正面・側面とも行き先表示器にバス用の汎用LED式表示器が採用された点が特徴である。従来の行き先表示器に比べて非常に大型であり、正面の表示器は屋根部分まで到達し、側面の表示器が設置された箇所は側窓が小型化されている。この行き先表示器は、後に813系1100番台でも用いられている。機関出力は450PSと他のキハ200系と同等だが、機関は同時期にJR四国に導入された1500形と同等のものが搭載され、窒素酸化物の排出量低減が図られた。変速機は既存のキハ200系列で特徴となっていた「爪クラッチ」は採用されていないが、キハ200系列と同等の走行性能を保っている。いずれも冷却性能を向上させており、本番台の投入想定線区である豊肥本線や久大本線に適応した設計となった。車内はロングシートと転換クロスシートの千鳥配置となっており、暖色系にまとめられている他、更に肘掛けや立ち席スペースの小テーブルなど随所に難燃木材が採用されている。またキハ220形としては初めて、製造当初より車椅子対応のトイレが設けられている。この200番台は2006年に9両が製造された後、2009年に3両が増備され、12両の陣容となった。増備車はスタンションポールの増設やドア開閉ランプの新設、車椅子スペースへのスロープ・補助席の設置がなされている。なお、他のキハ200系とは異なりいずれの車両も日本車輌で製造されている。当初は12両全車が大分に所属していたが、2010年以降3両が長崎に転じている。大分所属車は久大本線や豊肥本線を中心に、長崎所属車は大村線を中心に使用されている。

 2015,08,23 大 分


■Variation
 キハ220形200番台は当初全車とも大分に配置されたが、2010年にキハ220-208・209の2両が長崎に転属され、主に長崎〜佐世保間で使用されている。転属に際しては他のキハ200系列と同じく「シーサイドライナー」塗装に塗り替えられている。なお、2015年にはキハ220-207も長崎に転属したが、同車は引き続き元の塗装を纏っている。

 2016,11,14 早 岐
2020/04/26