521系100番台
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521系0番台・100番台
 2020年登場。従前七尾線で使用されていた413系及び415系800番台の置き換えと、同線へのICOCA導入およびワンマン運転を実施する目的で投入された番台区分である。車体デザインは0番台3次車をベースとしているが、こちらは種別・行き先表示器がフルカラーLEDとなった他、帯色が七尾線の既存車両と同様、輪島塗りをイメージした茜色を基調としたものに変更されている。なお、側面の窓配置は0番台とは異なり、227系に準拠した配置となっている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式で、主電動機は521系では初めて全閉式のかご形三相誘導電動機が採用された。通風による主電動機冷却の必要がなくなったことから、それまでクモハ521形(制御電動車)についていた側面のルーバーは廃されている。車内は0番台と同様扉間が転換クロスシート、クモハ521形の車端部がロングシート、クハ520形の車端部が車椅子対応トイレと車椅子スペースとなっている。扉にはIDカードリーダーが設置され、地上型IC専用改札機の設置されない七尾線内の一部駅で用いられる。また、車内案内表示器はそれまでの扉鴨居部への千鳥配置から、全扉鴨居部への配置に改められた。車内照明はLED灯となり、323系等と同様、天井の凹凸が低減され、天井面全体に光源が反射して明るくなるよう工夫されている。この100番台は2020年10月より営業運転を開始し、最終的に15本30両が製造された。2021年3月の改正で七尾線の普通列車は本系列に統一され、併せて七尾線内でも車載型ICカードリーダーを活用し、全線でICOCAが導入されている。なお、本番台はJR西日本で15本製造されたものと別に、IRいしかわ鉄道でも同仕様の100番台を2連3本製造しており、JR車に交じり七尾線直通運用に充当されている。IRいしかわ鉄道向けの100番台も仕様はJR車と同一であり、また車両番号はJR車の続番となっている。

 2022,06,17 森 本


2022/06/18