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1989年登場。関西本線における旅客輸送のテコ入れと、デッキ付きで乗降に難のある165系を置き換えるために、JR東海が新規に製造した車両である。0番台と同様の車体を採用しているが、低断面のトンネルも走行できるようにパンタグラフの部分が低屋根化されている他、車体に巻かれた帯は211系同様の湘南色となっている。車内は同時に製造が進んでいた211系5000番台に準じたカラースキームとなり、座席も転換クロスシートを基調としながら車端部をロングシートとしたセミクロスシートとなった。また、混雑対策で出入り口周辺に補助椅子が設置されているが、短距離使用を想定しておりトイレは設けられていない。また制御方式などは基本番台と同一であり、1M方式はこちらも変わらず採用されて編成は2両編成で1M1Tとなっている。1991年までに2連14本が製造され、当初は関西本線を中心に投入されたものの、トイレがなくワンマン運転や混雑路線に不向きといった理由から次第に第一線を退き、現在は関西本線からは撤退している。ただし車椅子対応のトイレ及び半自動ドアの設置を行う改造が順次行われており、施行車は飯田線に転属の上で119系を置き換えている。飯田線では中央東線の茅野まで乗り入れる運用にも就いており、213系では初めてJR東日本でも営業運転を行うこととなった。凡そ30年に渡り主力車両の一翼として使用されてきたが、325系の新造に伴い2021年以降順次置き換えられることが計画されている。
2008,03,15 亀 山 |