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1988年登場。北関東でローカル輸送に使用されていた165系を置き換えるために製造された車両である。105系新製車に準じた片側3扉車体だが、ライトの形状が変更されているためその印象は異なる。107系はメーカーでの製造ではなく、全車両が自社の工場で製造された点も特徴となっている。同社は製造コストを抑えるために165系の廃車発生品を流用しており、台車、電装品、冷房装置(これは制御車クハ106形が分散型、制御電動車クモハ107形が集中型を搭載している)、パンタグラフなど至る機器が流用されている。これにより抑速ブレーキもついており、更に台車には砂撒き装置も追加されて山岳線区での使用も考慮されている。尚、種車の165系は編成がユニット方式であったが、こちらは2連を基本とすることから1M方式となっている。また分割併合を容易にするため自動連結器が採用されている。車内は211系に準じたロングシートであり、制御車にはトイレも設けられている。尚、ワンマン運転にも対応した車体構造となっているがワンマン運転化改造は今のところなされていない。0番台は2連8本の16両が投入され、登場から一貫して日光線で使用されていた。登場当時の塗装はオフホワイトをベースに緑のラインと乗務員室背後に赤色のラインを配した独自のもので、中でも緑のラインは日光線の頭文字である「N」をかたどっており、赤のラインは輪王寺や神橋をイメージするなど、塗装自体も日光線を表したものであった。2009年からは塗装変更によりイメージが大きく変わったが、下周りが製造から50年近く経ち老朽化は否めず、2013年3月のダイヤ改正を以て205系600番台によって置き換えられている。その後は他線区への転用はなく全車とも廃車解体されている。
2008,02,06 日 光 |