ナガラ1形
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 1986年の長良川鉄道開業に合わせて富士重工にて製造されたレールバスである。車体は同時期に登場した甘木鉄道のAR100形と同様の全長15.5mのもので、前面は非貫通構造となっている(尚、行き先が多いことから甘木鉄道の車両と異なり前面には方向幕が備えられている)。車内はオールロングシートで、ワンマン運転用の機器類も備えている。尚、全長70km強と比較的長距離を走る路線でありながらトイレは設けられていない(ただしこれは以降の車両も同様となっている)。ナガラ1形は1987年までに12両が製造されており、越美南線の全列車で使用された。しかし同車はバス用の製品を多用した軽量なレールバスであり、耐用年数を経て老朽化が進んだことから、1998年にナガラ300形の増備が始まると徐々に置き換えが始まった。2009年以降はナガラ10号車1両のみが在籍しており、専ら予備車として関駅に留置されていることが多いが、後継車に伍して通常運用にも投入されていた。尚、2010年には樽見鉄道で事故により車両が不足したことから一時期に樽見鉄道に貸し出されて、樽見線を営業運転した実績もある。長良川鉄道の開業時から長らくの間活躍してきた車両であるが、老朽化は否めず最後に残ったナガラ10号車も2014年12月を以て営業運転を離脱することになった。因みにナガラ9号車は2000年から関市内の中池公園に静態保存されていたが、2012年の公園改修に伴い解体されている。

 2012,12,06  関