1987年の会津鉄道開業時に新潟鐵工所で製造された16m級の軽快気動車である。所謂「NDC」と呼ばれるグループだが、勾配区間にも対応し2軸駆動の台車が採用されている。AT-100形に関しては、車内はセミクロスシートでトイレは設置されていなかった。同グループにはトイレ付きのAT-150形や快速「アルペンライナー」用のAT-200形も在籍しており、最盛期はAT-100形・AT-150形が各5両、AT-200形が2両在籍していたが、その大半は後継車両に置き換えられて2006年までに全車廃車されている。現在残っているAT-103号車は2000年にお座敷車両に改造されており、現在はAT-350形・AT-400形と共に「お座トロ展望列車」として活躍している。現在は会津若松〜会津田島間を中心に運用されているが、2012年より野岩鉄道・東武鉄道を介して鬼怒川温泉までの乗り入れも開始されており、製造から25年にして活躍の幅が更に広がる事となった。尚、直通に際しては東武線の走行に対応した保安装置・無線が新設されている。AT-103号車はこのように直通運転範囲を増やしながら同時期に製造された軽快気動車よりも長い期間使用されてきたが、老朽化は進んでおり2016年に惜し6月を以て惜しまれつつ現役を引退した。その後も保留車として会津田島に留置されていたが、2019年3月末に車籍抹消され、これで同系列は形式消滅となった。なお、同車引退に伴う新造車両はなく、お座敷車両はAT-400形の内装改造で賄うこととなった。 2008,02,09 湯野上温泉 |