いすみ350形
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 2012年登場。老朽化の進んだいすみ200'形の置き換えを目的に製造された車両である。2011年以降に製造されているいすみ300形のロングシート版という位置付けであり、ボルスタレス台車やモニタ装置TICSを含めた走行機器類はいすみ300形と同一のものとなっていて双方の連結も可能となっている。しかしこちらは車体の設計が大きく変更されており、「各地の国鉄転換第3セクター鉄道が当初導入していた国鉄キハ22形の譲渡車」をモチーフとして、塗装はそのままに国鉄キハ20系を思わせるデザインとなった点が最大の特徴となっている。とりわけ前面は窓押さえが灰色のHゴムとなり、側面中央には行き先表示サボが取り付けられるようになっている他側窓も2段ユニット窓が採用される等、国鉄時代の車両の特徴を忠実に再現させている(ただしドア配置はいすみ300形と同一であり、側面にはLEDスクロール式の行き先表示器も取り付けられている)。前述の通り車内は片持ち式のロングシートとなっているが、イベント運転にも対応できるよう、座席の中央にはテーブルが設置できるようになっている他、車端部には収納式の洗面台も設けられている。またカラースキームはいすみ300形と同一であり、木目調の化粧板や青いモケット(優先席は銀色のモケット)が採用された。尚、トイレは設けられていない。いすみ350形はまず1両が2013年2月より営業運転を開始しており、新たな主力車両の一つとして活躍を始めている。因みに導入当初はテレビ番組とタイアップしたラッピングが施されていた。2014年1月にも更に若干の仕様変更がなされた1両が追加増備され、現在は2両の陣容になっている。

 2013,08,03 大多喜


■Variation
 2014年に営業運転を開始したいすみ352号車。こちらは前照灯が変更されており、より国鉄型車両に近いものとなっている。

 2016,05,15 国 吉
2016/05/24