|
22000形は2024年に2000形第1編成の置き換えを目的に導入された、3000形以来8年ぶりとなり新形式の車両である。銚子電鉄では2000形、3000形と出自は京王帝都電鉄で伊予鉄道を経て銚子電鉄に導入された車両が続いたが、こちらは南海2200系が種車となっており、2000系のワンマン化改造等で活躍の場を追われた編成の1本が譲渡されている。同車がもともと複電圧仕様であり、未改造でも直流600V線区への投入が可能であったこと、17m2扉かつワンマン運転に対応した冷房車両で、銚子電鉄の車両条件に合致していたということで白羽の矢がたっている。譲渡に際しては京王重機で改造が施されており、銚子方の車両の電装解除や一部集電装置の撤去がなされている。外装は南海で22000系と称していた時代の薄緑地に濃い緑の帯を巻いた姿に復元され、車両番号も当時の車両番号に復元されている。更に外板にはあえて南海電鉄のロゴマークもそのまま残されている。前述のとおり走行機器類はもともと直流600Vに対応しているため、電装解除以外大きな改造は施されていない。車内はオールロングシートで、種車の原型を概ね留めているが、運賃収受型ワンマン運転に対応するため、運賃箱や液晶表示器が追設されている。なお、ドアチャイムは扉開き中のものも含め、南海時代のものがそのまま使用されている。この22000形は2000形第1編成と入れ替わるように2024年3月に営業運転を開始した。銚子電鉄では「シニアモーターカー」という愛称がつけられている。
2024,04,20 仲ノ町 |