モ3500形
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 1992年、非冷房のまま残っていた旧型車両を置き換えるべく登場した車両である。同車は元都電7000形(車体更新車)であり、1992年と2000年にそれぞれ2両ずつを譲り受けている。全体的には都電時代の面影を色濃く残しているが、豊橋鉄道での竣工に際しては台車の軌間変更や中扉の移設、扉へのステップの設置及びそれに伴う前扉の折り戸への交換など、各種の大規模な改造がなされている。1992年に竣工された車両に関しては都電時代は非冷房かつ集電装置がビューゲルであったため、改造時に冷房化及びパンタグラフの交換も同時に行われている。既に元名鉄車両が主力車両となっている状況であるが、全4両とも現在に至るまで1両も廃車されることなく活躍しており、モ780形に次いで両数が多いことから主力車両の一つとなっている。尚、登場当初の塗装はほぼ都電時代と同じものであったが現在は全車両とも全面広告車となっている。なお、モ3503号車は2023年から2024年にかけて車体載せ替えを伴う車体更新が施工されており、函館市電の車体更新車に近い印象に改められている。

 2008,09,06 新 川


■Variation
 3504号車は県民共済の広告車両となっている。このようにローカルなものから全国規模の企業の広告まで、豊橋にはよりどりみどりの広告車両が走っている。

 2008,09,06 新 川
 1992年、最初に導入された3501号車。豊橋鉄道移籍時に冷房化されており、冷房装置の形状が上記2両と比べると異なる。現在の3501号車における広告は都電塗装を髣髴とさせるカラーリングとなっている。

 2008,09,06 新 川
 譲渡後30年が経過した2022年時点での3501号車。集電装置がシングルアームパンタグラフに換装されている他、3501・3504号車の2両は行き先表示器がLED化されている。なお、3501号車のラッピングは2008年時点と同じ会社のラッピングだが、当時とは異なるデザインに変更されている。

 2022,05,18 駅 前
 車体更新が施された3503号車。この更新は車体載せ替えを伴う大規模なもので、それまでの都電由来の車体から、一部部品を流用しつつ、京王重機で製造された新造車体に載せ替えられている。新たな車体は前照灯が函館市電の更新車などでもみられるようなLED灯となった他、前扉が折り戸、中扉が両開き戸という特異な外観となった。行き先表示器は市内線電車では初採用となるフルカラーLEDとなり、行き先により色分けした表示を行えるようになっている。また集電装置の位置は車体中央から駅前方に変更されている。車内はオールロングシートとなり、座席はバケットタイプとなっている。また、車内照明は全てLED灯に統一された。なお、主幹制御器はじめ走行機器は流用されており、釣り掛け駆動であることには変わりない。この車両は2024年3月から運用に入り、更新当初は白一色の姿で運用入りしたが、以降は更新直前と同様「吉田商会」のラッピングを纏っている。

 2024,09,05 赤岩口車庫

2024/09/07