 |
312系は1977年と1980年に西武鉄道で使用されていた351系を改造・譲受したものである。既に西武鉄道からは1976年に311系2両を譲受しており、本形式の車両番号はその続番とされている。譲渡に際しては西武所沢車両工場で改造が施されており、改造時に千頭方の先頭車は電装解除されて制御車とされている。また、元々西武351系は3扉ロングシート車であったが中間扉が埋められて2扉となった他、扉付近と車端部を除いて西武5000系の改座により発生した回転クロスシートを流用し、セミクロスシートの内装となった(クロスシートはボックスシートのように向かい合わせに配されていた)。つり革はロングシート部分のみ存置されている。外装はクリームと朱色のツートンカラーとなり、正面は所謂「金太郎塗り」とされた。1977年に導入されていた312編成は当初中間付随車を連結した3両編成を組んでいたが、この中間車は早々に外されており、後にナロ80形ナロ82号車の種車となった。1980年に導入された313編成は当初より2連を組んでいる。1984年の大井川本線ワンマン運転開始に際してはワンマン化改造が施され、更に後年行われた台車や主電動機の換装等を経つつ、1990年代までは主力車両の一翼として活躍した。1990年代後半以降は車体・機器類の老朽化に加え、高性能の冷房車が立て続けに導入されたこともあり、312編成は2002年の脱線事故を契機に運用を離脱しそのまま同年中に除籍された。313編成も2005年に運用を離脱し、その後は10年以上に渡り千頭駅構内や大代側線に留置されていた。この編成も2016年に解体されているが、解体直前には車体清掃のうえ撮影会が行われており、最後の花道を飾った。
2014,01,24 千 頭 |