8810系
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 1981年に登場した奈良線・京都線向けの通勤型車両。前年には8800系が製造されていたが、本系列では同車と比べて大幅にモデルチェンジされている。従来の丸い断面から切妻型に近い断面形状への変更を始め、ステンレス製の飾り板や12200系に準じた種別・尾灯を採用する等、同時期に大阪線に登場した1400系とほぼ同一のデザインを採用。同車同様に、「シリーズ21」登場前の1980〜1990年代を代表する近鉄通勤型車両の礎を築いた車両と言う事が出来る。尚、こちらは車両限界に合わせて袖が絞られており、後の1020系等と類似したスタイルとなっている。制御方式は1400系同様界磁チョッパ制御方式だが、制御装置のメーカーは日立となっている。1984年までに4連8本が製造されたが、このうち最終増備の車両は当初から側面にも電動方向幕が取り付けられていた(残りの車両は後に設置)。基本的には京都線・奈良線系統で使用されるが、1980年代の一時期と2004年以降には大阪線へ1編成が転属し、同線の区間運用でも使用されている。尚、2006年以降車体更新が施行され、車内案内装置は取り付けられなかったものの化粧板や床材の取り換え、車椅子スペースや転落防止用幌の設置がなされている。

 2009,03,15 今 里