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1998年登場。宗谷本線の高速化を見据えて開発された特急型車両である。北海道の中でも特に冬季の気候条件が厳しい宗谷本線で使用されることから、安定性の維持を念頭に設計されている。車体は前頭部を除き軽量ステンレス製、前頭部は普通鋼製で貫通路を備えた高運転台構造となっている。外装はキハ283系をベースにしつつ、側扉付近に黄色と黄緑をあしらったものとなっている。前面は貫通構造で自動幌を備え、最長で6両での運行に対応する。側扉は通常の引き戸となり、空気圧により密着させることで気密を保つようになっている。本形式は既存のキハ283系と同様車体傾斜方式を採用し、曲線通過時の速度を向上させることで所要時間の短縮が図られているが、こちらはコスト低減が図られ、キハ201系で採用された車体傾斜装置を導入している。空気バネにより車体を2度(最大時は3度)傾斜させることで、曲線通過時の高速走行を実現している。なお、曲線の検知はセンサー式とされたことで、地上設備の追設等を行わずとも曲線通過時の速度向上を実現している。走行機器類もキハ201系をベースとしているが機関出力は460PSとなった。また一部を除き1両につき2基搭載しており、最高時速130km/hでの運転に対応している。制動は電気指令式ブレーキだが、厳冬期の走行を考慮し基礎ブレーキには鋳鉄制輪子を採用した路面ブレーキとしており、厳冬期でも最高時速から600m以内に停止できるようになっている。主幹制御器は左手操作式のワンハンドルマスコンハンドルで、運転台には車両情報を管理するモニタ装置を備えている。車内は普通車が2+2人掛けのフリーストップリクライニングシートが960oピッチ、グリーン車は1+2人掛けのリクライニングシートが1145oピッチで展開する。本形式はデンマーク国鉄と共同でデザインされている点が特徴である。グリーン車の表皮は牛革となっており、肘掛けに難燃木材を用いている。普通車の座席モケットを車両ごとに青、赤、緑のいずれかで統一し、床を市松模様に仕上げている点はデンマーク国鉄の意向を反映している。これらの特徴は後に789系電車にも反映されている。0番台はまず量産先行車として4両が落成し試運転が繰り返された後、1999年に量産車として8両が製造され2000年3月のダイヤ改正から特急「スーパー宗谷」として営業運転を開始した。ここまで製造された車両は、宗谷本線の高速化事業を担った第三セクターの「北海道高速鉄道開発」が保有し、JR北海道にリースする形をとっている。2001年にも更に2両が増備されたが、こちらはJR北海道の所有となっている。特急「スーパー宗谷」は、それまでのキハ400系による急行列車と比べて札幌〜稚内間で実に50分以上の時間短縮を実現した。0番台はこれら14両の陣容のまま推移し、現在も1000番台とは運用が分かれており、宗谷本線を走行する特急「宗谷」「サロベツ」に専属で用いられている。なお、本形式を特徴づけた車体傾斜装置は、JR北海道の運営方針転換によって2014年のダイヤ改正で使用が取りやめられ、2017年から施工された重要機器取替工事の際に装置そのものが撤去されている。また現在は最高時速が120km/hに抑えられている。
2014,03,09 札 幌 |