50系富良野・美瑛ノロッコ
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 JR北海道では、釧網本線の「くしろ湿原ノロッコ」号の好評を受け、「ノロッコ号」の第2段として屈指の観光路線である富良野線に新たな観光列車を設定することとなった。これが「富良野・美瑛ノロッコ号」で、1998年に運転を開始した。当初は1997年まで「くしろ湿原ノロッコ」に使用されていた車両を流用したが、1999年からは「くしろ湿原ノロッコ」と同様50系を改造した専用車両を充当することになった。「くしろ湿原ノロッコ」の車両と同様オクハテ510形、オハテフ510形が用意されたが、こちらは沿線の自然に溶け込むようぶどう色を基調とした塗装となっている。オクハテ510形の富良野側には運転台が取り付けられ、推進運転ができるようになっているが、こちらは「くしろ湿原ノロッコ」のオクハテ510形と異なり、前面は非貫通構造となった他、前照灯・尾灯の位置及び形状も異なっている。オハテフ510形は車端部にディーゼル発電機が搭載され、50番台に区分された。車内は「くしろ湿原ノロッコ」の車両と同様で、天井と側窓が撤去され、天板がむき出しになっている他、大型の窓枠が取り付けられている。また、木製の座席(片側は大型テーブル付き6人掛けボックス席、片側は背ずりの転換が可能なベンチシート)が配置されている。なお、天井、窓枠部分は赤色に塗装されている。なお、トイレはオハテフ510形に備えられている。オハテフ510形、オクハテ510形各1両の2両を基本編成としたが、当初より人気を博したため「くしろ湿原ノロッコ」用のオハテフ510形やナハ29000形を組み込むことも多々見受けられた。2003年には正式な増結車両としてナハ29003号車が落成して編成に加わり、以降は3連を基本として多客時には更に他のオハテフ510形や「バーベキューカー」ナハ29000形を組み込むようになった。2015年にナハ29003が廃車されるとナハ29002が常設編成に加わったが、2018年にナハ29002が廃車されるとオハテフ510-2がぶどう色に塗り替えられ正式に「富良野・美瑛トロッコ」専用車となり、現在は基本的に50系客車のみで3連を組んでいる。「富良野・美瑛ノロッコ」は夏季シーズンを中心に旭川〜富良野間で1日1往復、美瑛〜富良野間で1日2往復運転されている。なお、かつては根室本線に乗り入れ、旭川〜富良野〜新得間を直通する列車も存在した。

 2016,09,04 美 瑛


■Variation
 編成の旭川方、機関車の次位に連結されるオハテフ510-51。「くしろ湿原ノロッコ」のオハテフ510と異なり発電用のディーゼルエンジンを搭載しているため、50番台に区分されている。貫通路は埋められているが尾灯は種車のものを活用している。

 2016,09,04 中富良野
2021/02/16