モハ2000形
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 モハ2000形は、廃車となった京都市電2000形を1977年以降に譲受し、1979年より使用を開始した車両である。京都市電2000形は1964年に6両が落成し、京都市電では最後に新造された車両かつ、初めて新造当初よりワンマン運転に対応していた車両であった。1977年の七条線・河原町線の廃線と同時に廃車され、このうち5両が伊予鉄道に譲渡されている。譲渡に際しては、前面は灯具配置を50形と同等に改め、2段表示が可能であった方向幕を1段のもの改め、側面に電動方向幕を新設する等の改造が施されている。塗装はクリーム地に窓周りと腰部をオレンジ、前面下部に黄色のラインを配した伊予鉄道カラーへと改められた。因みに前面窓配置は京都時代のそれを引き継いでおり、中央の窓が2段窓となっている。台車は京都時代のものを活用しているが、京都市電と伊予鉄道では軌間の幅が異なるため、車輪の交換がなされている。車番は京都時代のものを引き継いでおり、2002号車〜2006号車となっている(2001号車は京都で静態保存されているため、欠番となっている)。車内はロングシートで、伊予鉄道の在来車では同形式でしか見られない座面と背ずりが分離した座席やリノリウム張りの床が特徴となっている。当初は非冷房であったが、1982年に冷房化改造がなされ、同時に制御器の改造が行われて運転取り扱いがモハ50形とほぼ同一とされた。なお、駆動方式は釣り掛け駆動方式を踏襲している。車体の製造から半世紀を超えた現在も5両全車が在籍しており、他車に伍しての活躍が続いている。

 2013,12,31 道後温泉


■Variation
 新塗装化されたモハ2004号車。他の新塗装車と同じくオレンジ色一色となった。

 2017,05,05 道後温泉
 新塗装化のうえ、行き先表示器がフルカラーLED式に換装されたモハ2000形。英語表記も可能だが、表示器がモハ5000形で採用されているものよりも細いため、日本語と英語の交互表記となる。2020年までに全車ともこの姿となった。

 2018,11,23 松山市駅前

2021/01/05