3000形
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 3000形は1977年の鶴舞線伏見〜八事間開通時に投入された、鶴舞線の初代車両ある。鶴舞線は路線の両端から名鉄線との直通運転を行う計画があるため、名鉄との直通に備えて集電装置に架空線方式を採用しているが、それ故名古屋市営地下鉄の車両として初めて冷暖房装置を搭載して落成された。車体は20m4扉で、名古屋市営地下鉄の車両では初めて車体がセミステンレス製となっている。保安装置はCS-ATCのみならず名鉄線の保安装置であるM型ATSが当初より搭載されており、名鉄線との直通運転に備えている。制御方式は電機子チョッパ制御方式で回生ブレーキに対応しているが、いずれも名古屋市営地下鉄では初採用となった。当初は4両編成で、将来の増車を前提とした付番がなされている。伏見〜八事間の開通時には4連9本が製造されたが、後の延伸及び名鉄豊田線との相互直通運転開始に合わせて増備が進み、最終的には西側が庄内緑地公園まで延伸された1984年までに4連23本92両の陣容となった。なお、初期車の側窓は全て固定窓となっていたが、1981年製の車両から一部窓が下降窓となり、前面窓等の抑え方が変わるなど、増備時期により仕様変更が前述のとおり将来の編成増を考慮した付番がされたものの、上小田井延伸及び犬山線との直通に先立つ形で行われた6両化に際しては、3050形が新規に制作されたこともあり3000形は編成組み換えを実施しただけで新規の車両製作は行われなかった。この編成替えにより、3000形は6連15本と余剰2両に組成され、余剰の2両は3050形4両と組み込み6連を組んだ。この編成では3000形の制御装置換装などはなされなかったため、同一編成内にVVVFインバーター制御方式と電機子チョッパ方式という2つの制御方式を混成した珍しい編成となった。上小田井延伸以降は3050形と共に専ら犬山〜豊田市間で使用されており、長年に渡り鶴舞線の主力車両として活躍したが、2011年以降は順次N3000形への置き換えがなされており、長らく併存したものの最後まで残存した編成も2023年2月までに営業運転を終えている。

 2008,03,16 上小田井


■Variation
 3000形のうち初期に製造された車両は側窓が全て固定窓で、かつ前面窓、方向幕の支持がHゴムによるなどの特徴がある。N3000形の投入で早期に置き換えの対象となり、編成単位では2014年に消滅、3050形の中間に連結されていた2両も2019年に廃車されている。

 2008,03,16 上小田井
2024/02/11