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2000年登場。キハ600形の置き換え用に、北条鉄道で廃車となったフラワ1985形を譲り受けた車両である。フラワ1985形はその形式どおり1985年に製造された車両であり、当初より冷房装置を備えていたレールバスである。それまで冷房車の在籍していなかった紀州鉄道では初の冷房車であり、同線のサービスアップに寄与したと言える。譲渡に際しては大きな改造もなされず、北条鉄道時代の塗装のまま前面に社紋を追加した程度で営業運転を開始した。このため北条鉄道時代から取り付けられていた前面のスノープラウもそのまま残されている。当初は1両のみの陣容で、キハ600形に混じって使用されていたが、2009年にも更に1両が譲渡されており、同年10月から営業運転を開始。これにより紀州鉄道はキテツ1形の2両体制となり、キハ600形は営業運転を終了した。尚、運用開始後にキテツ1号車が一時期ラッピングが貼られて広告専用車となり、キテツ2号車は当初より塗装が変更される等の変化が生じている(現在はキテツ1号車も塗装変更がなされている)。フラワ1985形としての製造から四半世紀以上が経ち、日本で最後の現役2軸気動車となっていたが2010年代後半に至るまで主力車両として活躍した。2016年から翌年にかけて信楽高原鐵道から車両が移籍したことを受けて運用を離脱し、現在はキテツ2号車が紀伊御坊駅にその姿を留めている。キテツ1号車は有田川町鉄道公園に譲渡され、同地で保存された。
2005,08,07 紀伊御坊(許可を得て撮影)★ |