デ5010形
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 元は射水線・笹津線と富山市内線の直通運転用に1950年に製造された富山地方鉄道の車両であり、当時の加越能鉄道には17両が譲渡された。インターアーバンとしての性格を有することから扉にはステップが設けられており、併用軌道における停留所での乗降も支障なく行えるようになっている。1967年のデ7070形登場後に大半が地鉄に返却され、残りの車両も1971年の伏木線廃止に伴い運用を離脱した。このうち5022号車は1967年に除雪車に改造されており、スノープラウ・凍結防止剤散布用機械が取り付けられた。更に電動機出力も増強されている。1971年以降も5022号車のみ残存し、1992年に車籍こそ抹消されているが、現在も機械扱いとして米島車庫にその姿を留め、2011年度までは冬季の除雪作業に使用されていた。2012年に新型の除雪用機関車6000型が導入されたことでその役割を終える事となったが、同車自体は2017年以降運行当時の姿に復元のうえ、2018年より新吉久電停の近隣に新設された「TEKリトルパーク」にて静態保存されている。尚、この車両は万葉線の車両の中では唯一菱形パンタグラフを搭載していた。

 2009,03,11 米島車庫(敷地外より撮影)


2021/12/30