3000系
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 1999年登場。翌年の目蒲線分離・地下鉄直通を控え、その対応車両として製造された。2000系以来7年振りの新形式車両である。車体はビードレスの軽量ステンレス製となり、7700系で試用されたIGBT-VVVFインバーター制御を初めて本格的に採用している。なお、搭載されている制御装置は編成によりメーカーが異なり、偶数編成が東芝製、奇数編成が日立製となっている。車内はロングシートだが、片持ち式座席を東急では初めて採用した他、9000系で試用された車内案内表示器が初めて取り付けられた。ただし貫通扉鴨居部に設置された9000系のものとは異なりこちらは乗降扉上への千鳥配置となっており、更に二段表示が可能なものとなった。これと同じ表示器は後に9000系や1000系をはじめ、以前に製造された車両の一部にも取り付けられている。3000系の1次車は落成後しばらくの間は8連を組み東横線の優等運用を中心に使用されたが、本格的な増備の始まった2000年初頭に6両編成へと組み替えられている。3000系は2001年まで製造が続き、現在では6連13本の陣容で専ら目黒線と直通運転先の各線で使用されている。2022年度に予定される東急新横浜線の開業及び相鉄線への直通運転には本系列も充当されることになり、2019年より対応工事が順次施工されている。施工された編成は車内案内表示器が17インチのLCD2基へと改められている。また2022年の8連化も予定されており、導入から20年以上経過しているものの2021年以降には新たに中間車が製造されている。中間車の増備が完了した2023年現在では8連13本の陣容となり、100両の大台を突破している。既存の直通区間の他2023年3月からは相鉄線への乗り入れも始まり、海老名、湘南台の他、相鉄横浜駅に乗り入れる運用にも充当される。

 2008,07,24 多摩川


■Variation
 当初8連を組み東横線で使用され、編成替えの後に目黒線に移った第1編成。スカートの形状が他車と異なっており、外観上の差異となっている。

 2007,05,22 不動前
 2016年時点での3000系。2015年から翌年にかけて、全編成の前照灯がLED化されている。

 2016,07,03 武蔵小杉
 相鉄直通対応化改造が施された直後の3000系。新横浜線開業及び相鉄線の乗り入れに際してその去就が注目された3000系だが、結局全編成に相鉄直通対応化改造が施されたうえで8連化されることとなった。相鉄用のデジタル無線アンテナが増設された点が外観の大きな変更点である。保安装置にATS-Pが追設され、その影響で乗務員室と客室の仕切り窓が一部埋められている。また車内案内表示器は17インチの液晶表示器2基配置に改められた。

 2021,12,16 多摩川
 3000系で唯一2001年に製造された3013F。非常用はしごの設置やワイパー、空調装置の変更等マイナーチェンジがなされている。なお、3000系における表示器類のフルカラーLED化は2022年3月から開始され、急速に全編成に波及していった。3000系も他系列より遅れたが2022年8月から編成増強が始まっているため、6両編成かつフルカラーLED搭載という姿は比較的短命に終わる見込みである。

 2022,08,18 新丸子
 8両編成化された第1編成。新造当時8両を組んでいた同編成だが、約23年ぶりに再び8両編成に戻ることになった。増結された中間車は新造車で、5000系列の車体をベースとしながらも3000系と同じ帯色を纏ったものである。増結と同時に改番も行われ、付番方法が5000系列以降と同じものに変わっている。これにより、従来3001Fと呼称していた編成は3101Fと呼称されるようになった。この編成は8連になった後もスカートの形状は他編成と異なったままであり、同編成の特徴を堅持している。

 2023,05,24 多摩川
 同じく8両編成化された第8編成。3000系は偶数編成が東芝製、奇数編成が日立製と制御装置のメーカーが分けられており、これらは新造中間車も例外ではない。なお、8両編成を示すステッカーは貫通扉上部につけられている。

 2023,05,24 多摩川
2023/05/29