6300形
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 1993年に登場。非冷房車も混在していた6000形の置き換えと、将来予定されている東急線との乗り入れを見据えて開発された。全長20m級4扉、ビードレスのステンレス製車体であり、JR東日本の209系向けに開発された製造工法により制作されている。前面は同じく東急線との乗り入れを見据えていた営団地下鉄9000系と同様左右非対称の前面となり、大型曲面ガラスの採用と、くの字状に折れ曲がった前面形状によりスピード感が強調されている。側面には青と赤のラインが配されている。浅草線に投入された5300形同様、行き先表示器は全車とも3色LEDが採用された。アコモデーションは同じく東急線に直通を予定していた営団9000系と類似しており、扉鴨居部には千鳥配置で2段表示型の案内表示器が設置された他、初期車の車端部にはクロスシートが設けられている。6300形はまず1994年までに13編成が製造され、そこでしばらく増備が途絶えたが、1999年12月のATC使用開始・2000年9月の東急線直通開始を控え、1999〜2000年の間に一挙24編成が製造されて残存していた6000形を全て置き換えた。尚、1994年以前に製造された車両はGTO-VVVFインバーター制御方式、1999年以後に製造された車両はIGBT-VVFインバーター制御方式である他、扉形状や袖仕切り、つり革、冷房装置の形状など随所に変更箇所がみられる。製造当初は三田線が西高島平から三田までの路線であったことから三田線内でのみ用いられた6300形だが、2000年以降は三田線が目黒まで延伸したのみならず新たに東急目黒線にも乗り入れを開始し、神奈川県でもその姿を見られるようになった。通常の活動範囲を超えて「みなとみらい号」として東横線を介して横浜高速鉄道みなとみらい線に、試運転で南北線や埼玉高速鉄道に乗り入れた実績もある。長らく主力車両として在籍していた同形式だが、2022年には8連の新型車両である6500形が13本投入され、それにより2022年10月を以て2次車以前の車両は全車運用を離脱し、以降は1999年以降に製造された3次車のみ残存する。3次車は2023年3月に開業した東急新横浜線にも乗り入れており、新たに新横浜でもその姿を見ることができるようになった。

 2008,07,24 多摩川


■Variation
 最初期に製造された1次車。スカートの形状は各次数の中で最も短くなっている。1次車は5本の陣容であったが、2次車共々2022年10月に全車運用を離脱している。

 2012,02,10 新丸子
 1999年以降に製造された3次車は大量増備の必要性もあり、1・2次車に比べてコストダウンが図られている。制御補方式としてIGBT-VVVFインバーター制御方式を採用したが、同種の制御方式を採用している車両には珍しく加減速音が大きい。なお、この3次車でも増備途中に保安装置・列車無線装置の変更があったため、変更前に製造された車両は既存のATS及びIR無線アンテナを搭載しているという特徴をもつ。

 2008,07,24 多摩川
 新横浜線開業後の6300形。2022年10月までに1・2次車は全廃されたが、3次車については引き続き全編成も在籍し、2023年3月に開業した新横浜線にも乗り入れるようになった。同線への直通に際して、IR無線アンテナを搭載していた編成はアンテナの撤去がなされている。なお、引き続き6連を組んでおり、相鉄直通運用には用いられない。

 2023,05,24 多摩川

2023/06/18