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1954年登場。日光軌道線における木造の従来車の置き換えと輸送力増強を目的に、前年に製造された100形の後を受けて製造された路面電車車両である。100形は通常の単行路面電車車両であったが、こちらは当時としては珍しく2両連接車体が採用されており、定員の増加が図られている。尚、半流線形の前面やノーシル・ノーヘッダーの半鋼製車体など、基本的なデザインは100形と大差はない。駆動方式は従来同様の釣り掛け駆動方式であるが、最大60‰の急勾配を有するため、電動機や台車等は急勾配に対応したものが採用されている。車内はビニールレザー張りのロングシートで、半鋼製車両の為に側面窓枠部を中心にニス塗りの木材が使用されている箇所も存在する。尚、床材はリノリウムとなっている他車内の電球は白熱灯が採用されている。連接部分は貫通幌で結ばれており、接続部分は円形にまとめられている。因みに扉は自動ドアであり、各車両後方のドアには車掌操作用のスイッチが設けられている。2連4本8両が製造され、颯爽と営業運転を開始した200形であったが、モータリゼーションの進展により利用客が減少し、日光軌道線は200形製造のわずか14年後、1968年に廃線となってしまった。岡山電気軌道に譲渡された100形と異なり200形は他社への譲渡はなされなかった。現在は203号車が東武博物館に静態保存されている。
2012,01,22 東武博物館 |