ED5010形
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 1957年登場。当時の東武鉄道では未だに蒸気機関車による貨物輸送が行われていたが、その無煙化を果たす為に製造された電気機関車であり、ED5000形の後継車両でもある。車体はED5000形に準じた自重45.5tの箱型車体であるが、ED5000形が東芝で製造されているのに対しこちらは日立製作所で製造されている。車体側面にはED5000形になかったルーバーが取り付けられているが、これは製造年次によって個数に違いがある。また車体裾部からは台枠が見えるようになっており、他の車両には見られない外観上の特徴となっている。尚、この車両は重連総括制御運転に対応した改造はなされず、終始重連総括運転は行えなかった。1962年までに14両が製造されたが、うち5両が東上線、9両が伊勢崎線系統に配属された。因みに東上線では初の電気機関車となっている。尚、この後一部転属があり、最終的には東上線6両、伊勢崎線系統8両の配属となっている。東上線では蒸気機関車を一掃し、貨物列車の主力車両として使用された。しかし貨物輸送の減少により活躍の場は狭まり、東上線に所属していた車両は1986年の貨物廃止と同時に全廃、残存車も1987年までに廃車され形式消滅となった。廃車後はED5015号機が東武博物館で、ED5020号機が杉戸町で保存されている。

 2011,01,16 東武博物館