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1930年にイギリスで製造された電気機関車であり、本来東武鉄道が購入する機関車ではなかったが注文流れにより東武鉄道が所有することになったという経緯を持つ。イギリス製らしくE.E製の電装品を装備したが、車体はNBL社が製造している。尚、前年には現在の野田線に同じくイギリス製の電気機関車が納入されていたが、当時はまだ東武鉄道ではなかったため、東武鉄道が所有する電気機関車としては本車両が第1号となる。製造当初はED101号機と付けられており、1955年の機関車一斉改番の際にED4000形ED4001号機に改められた。ED101号機当時は旅客運用を中心に、東武鉄道の拡大後は貨物列車にも使用されたが、定格速度が他の車両より低く、運転時に電圧降下を起こす等後に導入された他の電気機関車よりに比べ運転操作に難があり、末期には入れ替え運用を中心に使用された。1972年には東武鉄道で廃車となり、以降は近江鉄道に譲渡され同社のED4000形として使用された。この譲渡に際し、E.E製の電装品の大半が換装されている。譲渡後はビール輸送やセメント原石輸送等の本線貨物運用にも充当されたが、1988年の貨物廃止後は休車状態となり、以降殆ど稼働しないまま2004年に廃車された。廃車後も彦根車庫に姿をとどめていたが、実質的な東武鉄道の電気機関車第1号であるため2009年になり東武鉄道へ返却され、登場当時のED101号機に復元されて東武博物館に静態保存されている。
2013,09,06 東武博物館 |