DE10形
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 2017年に営業運転を開始する「SL大樹」向けの補助機関車として、JR東日本よりDE10形の譲渡を受けたものである。このうち最初に譲渡された1099号機は1971年に落成しており、国鉄時代は主に福知山・米子を拠点に山陰地方で使用されたが、国鉄民営化に際してはJR東日本に継承され、田端運転所を経て20年以上に渡り宇都宮運転所に配置されていた。後年は大宮車両センターの入れ替え機にも指定され、スピーカー等が増設されていた。大宮駅から見える位置にいることも多く、後継の入れ替え用モーターカー導入に伴い入れ替え機としての任を解かれ、スピーカー等が撤去されている。東武鉄道への譲渡に際しては事前に秋田総合車両センターで検査が施され、2016年12月の東武鉄道譲渡後に南栗橋車両工場で東武鉄道の仕様にあわせた改造が施されている。これにより保安装置は東武型ATSが追設され、屋根上にはSRアンテナが増設されている。なお、「SL大樹」運行開始時に用いられる一連の車両の中で、DE10形は最も遅く東武鉄道に入線している。他の車両と同じく2017年8月に営業運転を開始しており、通常は「SL大樹」の後補機として使用されるが、SLの故障時や検査時を中心に「DL大樹」として先頭に立つこともある他、機関車の南栗橋車両工場への入出場時などは先頭に立ち南栗橋まで走行する。なお、営業運転に先んじて2017年7月に行われたC11形のお披露目に際しては、野岩鉄道・会津鉄道を経由し会津田島まで自走した実績をもつ。東武鉄道のDE10形はしばらくこの1機のみが在籍していたが、2020年4月には将来のSL増備を控え、新たにDE10-1109号機を譲受したことで、2機体制となった。同機も1099号機同様1971年に落成したが、こちらは一ノ関に新製配置されて以降一貫して東北地方に在籍していた。盛岡車両センターへの配置を最後に2019年10月に廃車されたが、そのまま秋田総合車両センターに全般検査で入場し、同時にかつてのJR北海道DD51形が纏っていた所謂「北斗星」塗装に塗り替えられ、その姿で東武鉄道に譲渡された。1109号機は東武鉄道では2020年8月より運用を始めており、「SL大樹」の後補機、「DL大樹」の牽引機の他、団体運用にも用いられている。

 2017,12,02 鬼怒川温泉


■Variation
 2020年に導入された1109号機。こちらはかつてJR北海道のDD51形が纏っていた、青基調の所謂「北斗星」塗装に塗り替えられている。

 2021,11,28 下今市

2021/11/28