70000系
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 2017年登場。従来東京メトロ日比谷線に直通する車両は18m車8連で賄われてきたが、これを20m4扉車の7連に統一することになり、この目的により従来の20000系列の置き換え用に東武鉄道側の車両として製造された車両が70000系である。同様の目的で同時期に導入された東京メトロ13000系と基本設計・仕様を合わせることにより、利便性や保守性といった面での向上が図られている。この目的もあり製造は13000系共々全て近畿車輌が担うこととなったが、東武鉄道の車両で近畿車輌製の車両は本形式が初めてとなる。車体はアルミ製で、前述のとおり基本的な寸法は13000系に準じているが、車体デザインは異なっており、前面は13000系に比べくの字状に傾斜がつき、スピード感が強調されたデザインとなった。前照灯・尾灯ともLED灯となり、窓下に配置されているがその形状は13000系とは異なっている。帯色は既存車の纏っていたマルーンを「再精製」したイノベーションレッドとピュアブラックの2色となった。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式で、主電動機には東武鉄道の通勤型車両では初めて全閉式の永久磁石同期電動機が本格的に採用されている。補助電源装置は500系と同じくSiC素子を用いた高効率の静止型インバーターとなった。また、特に日比谷線内に多い急曲線での騒音防止・安定走行等により、台車にはモノリンク式の操舵台車が採用されている。主幹制御器は既存車両と異なりワンハンドルマスコンハンドルとなり、車内は片持ち式ロングシートが展開しており、扉鴨居部に車内案内表示器が1か所3面設けられる等、基本的なレイアウトは東京メトロ130000系に準じているが、座席モケットが赤茶系(優先席は青系)のものとなっている他、網棚や妻引き戸の模様などは13000系と異なるものが採用されている。また、車内照明は直接照明、ドアエンジンは電気式で、これらの点も13000系とは異なっている。70000系は13000系よりも遅く、2017年7月に営業運転を開始した。2020年までに既存の日比谷線直通車両を一掃し、それにより日比谷線直通車両は全て20m4扉車の7両編成に統一される。なお、7連4本はデュアルシート仕様の70090系として製造されるため、70000系としては7連18本の陣容となる。

 2017,08,26 西新井


2020/03/29