12000系
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 2018年登場。翌年11月末の相鉄新横浜線部分開業・JR線との相互直通運転を控え、同線への対応車両として製造された通勤型車両である。総合車両製作所の手掛ける次世代ステンレス車輌ブランド「sustina」が採用されているが、「相鉄デザインアッププロジェクト」に基づき、ステンレス製ながら「YOKOHAMA NAVY BLUE」一色に全塗装されている。前頭部のみ普通鋼製となっているが、グリル風の意匠等20000系のイメージも残しつつ、能面の一つである「獅子口」をモチーフにした独自のデザインとなり、JR線に乗り入れても一目で相鉄車両であることがわかるものとなった。20000系とは異なり地下鉄線には直通しないこともあり、前面は非貫通構造となっている。外装は相鉄の独自路線を貫いているが、JR線の直通先が埼京線となるため、同線で使用されているE233系7000番台に仕様をあわせることから、走行機器類は同形式及び既に導入されている11000系に準じたものとなっている。このため車両情報管理装置は最新のINTEROSではなくTIMSが採用されている。なお、埼京線新宿以北への乗り入れを考慮し、保安装置にはATS-Pの他にATACSを搭載しており、埼京線新宿以北への直通にも対応している。また羽沢横浜国大駅のホームドアに対応するため、相鉄の車両としては初めてTASCが当初より搭載されている。車内は9000系リニューアル車や20000系と同様にグレー系を基調とした内装となり、車内照明が調色調光式LED照明となっている点、側扉に半自動開閉用ドアボタンが設置された点、扉横に鏡が備え付けられた点、車端部にユニバーサルデザインシートを導入している点は20000系とも共通しているが、扉鴨居部の車内案内表示器が17インチサイズのLCD2基配置となったことや側窓からカーテンが省略された点はE233系に準じた仕様であり、座席形状そのものもE233系に準じたものとなっている。また車内防犯カメラは本形式が初設置となっている。12000系は2020年までに10連6本が製造されており、2019年4月より相鉄線内で営業運転を投入された後、2019年11月よりJR線との直通列車にも充当されるようになった。直通運転にはE233系7000番台と共に使用されるほか、引き続き相鉄線内の列車にも充当されている。なお、原則として新宿以北には乗り入れないが、異常発生時等はこの限りではなく、JR車の代走では営業運転で大宮まで乗り入れている。また、試運転では川越線の川越や東海道本線の品川、根府川にも乗り入れている。

 2019,08,11 西 谷


■Variation
 JR線への直通特急に充当される第1編成。JR線への直通運転は2019年11月30日から開始され、それまで都内への直通電車が存在しなかった相鉄の沿線から、乗り換えなしで都内へ直通できるようになった。JRへの直通列車については、各停・特急とも種別は緑色で表示され、横浜方面行きの電車とは区別されている。

 2019,12,15 三ツ境
2020/03/28