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ED28形は1960年に導入された電気機関車である。元々は飯田線の前身にあたる豊川鉄道が1925年に発注した電機51号機であり、1930年のデキ51号機への改番を経て1943年の国有化を迎え、1952年の称号改正に伴い国鉄ED28形2号機に改番された経緯を持つ。イギリスのE.E社で製造された電気機関車で、所謂「デッカー」と称される機関車の一つだが、他の「デッカー」と称される機関車が箱型車体である中で、こちらは凸型車体となっている。台車枠に連結器が取り付けられており、この点は他の凸型電機あまり見られない特徴である。国鉄合併後も基本的には飯田線で用いられたが、本機については一時期京福電鉄福井鉄道部に貸し出されたこともある。本機は1959年に国鉄を除籍され、前述のとおり翌年に遠州鉄道に譲渡されているが、元々遠州鉄道では機関車の車号を200番台に設定していたことから遠州鉄道には改番もされずに譲渡されており、譲渡後は専ら貨物輸送に従事した。なお、豊川鉄道と同じく国鉄に合併され飯田線の一部となった鳳来寺鉄道でも本車と同型の機関車が導入されており、国鉄合併後の称号改正では同一形式に編入(ED28形1号機)されたが、こちらは1956年に近江鉄道に転じた後1963年に山形交通に譲渡され、高畠線の機関車として同線廃止まで客貨輸送に従事した(その後は上山市のリナワールドに保存されたが2012年に撤去)。遠州鉄道では1976年に貨物輸送が廃止されており、以降は事業用機関車として、専らホッパー車を牽引して工事列車に使用されたが、通常は遠州西ヶ崎駅構内にホッパー車と共に留置されていた。製造から100年を迎える由緒ある車両であり、輸入電機の生き残りとしても貴重な存在であるが、ついに2026年になってJR東海から譲受したモーターカーによって置き換えられることになり、その去就が注目される。
2008,09,06 遠州西ヶ崎 |