D15形
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 D15形は、元々1969年に日本車輌で製造された入れ替え用ディーゼル機関車に、1983年に西武鉄道の車籍を追加したものである。全長6.5mの2軸L字型ディーゼル機関車であり、当時各地の専用線に配備された日本車輌製の15t級スイッチャーのうちの1両である。塗装は当時の西武鉄道に在籍していた輸入電機と同じくローズレッド一色であり、排障器が黄色と黒のゼブラ模様となっている。製造時は拝島線小川駅より伸びていたブリヂストン東京工場の専用線に配備され、専ら同地の貨物入れ替えに使用された。1983年に専用線が廃止されると、東横瀬駅及び横瀬車両基地において入れ替えに使用されていた西武所沢工場製の入れ替え用機関車D21形を置き換えるべく同地に移籍した。この際に前述の通り西武鉄道の車両として登録されている。尚、形式と車番が異なっているものの、これは元から東横瀬駅で入れ替えに使用されていた同型機D15号機が機械扱いながら既に在籍していたことによることによる(因みに現在D15号機は青一色の塗装で秩父鉄道広瀬川原車両基地の入れ替えに使用されている)。以降は東横瀬駅・横瀬車両基地内にて入れ替えの任に充当されたが本線を走行する際には自走ではなく他の電気機関車によって牽引されていた。西武鉄道の車籍を有していた時期は比較的短く、1996年の貨物輸送及び東横瀬駅の廃止に伴って本線走行を行う機会がなくなったことから再び車籍は抜かれている。しかし現在に至るまで機械扱いながら稼働状態のまま存置されており、横瀬車両基地内において本来の使用用途である入れ替えに使用され続けている。因みに横瀬車両基地では年に一度一般公開が行われるが、その時に庫内の保存車を引き出すのも同車の役目の一つとなっている。

 2013,10,06 横瀬車両基地


■Variation
 西武秩父方はボンネットがないためのっぺりとした形状となっている。同系機は現在も各地の工場や車庫等で入れ替えに使用されているが、車籍を有した車両に関してはさほど多くはない。

 2013,10,06 横瀬車両基地