8520形
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 8520形は1988年に製造された8500形、8510形の増備車両である。基本的な仕様、車両性能については前年に製造された8510形の仕様をほぼ踏襲している。本形式は2両が導入され、それに伴い同数の210形が置き換えられたが、その210形は本形式に置き換えられなかった車両について同年より延命工事が開始されており、置き換える対象車両がしばらく現れず、またVVVFインバーター制御機器自体もまだ高価で製造コストがかかることもあり、8500形に続く一連の軽快電車調のVVVFインバーター制御車両は総勢6両の増備で終了となった。8520形以降は機器流用車である3300形が1998年以降に導入されたが、完全な新車は2013年のA1200形、単車の新造車に至っては2018年の1100形まで凡そ30年新造されることはなかった。8520形自体は他の車両と同様、1993年のCI導入に伴う塗装変更や集電装置のシングルアームパンタグラフへの変更、2015年の市電環状化を控えた行き先表示器のLED化等の変遷を経つつ、現在も主力車両の一翼として使用されている。なお、本形式は日本では最後まで逆導通サイリスタを用いていた車両の一つだったが、行き先表示器のLED化と同時期に制御装置換装のうえでIGBT-VVVFインバーター制御方式に変更されており、これを以て逆導通サイリスタを用いていた車両は消滅している。

 2014,03,08 電車事業所前


2020/06/06