8510形
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 8510形は1987年に製造された、8500形のマイナーチェンジ車両である。基本的なデザインや車両性能は8500形を踏襲するものの、こちらは8500形の運用で課題となった点の改良が施されている。前面は運転台からの視認性向上を図り、絞り段数を一段増やしている。これに伴い、乗務員室背後の乗降扉にあるステップが8500形に比べて拡大している。制御方式は逆導通サイリスタを用いたVVVFインバーター制御方式が引き続き採用されている。マスコンは引き続きツーハンドルマスコンとなっているが、8510形では電制ノッチが追加されている。車内はロングシートで、8500形では省略されていた点検蓋が復活している。8510形は2両が製造され、翌年の増備車が8520形と形式変更されたため2両のまま現在に至っている。本形式の導入で元路面気動車だった700形、710形は全廃となった。その後、通風口の大型化や1993年のCI導入に伴う塗装変更、集電装置のシングルアームパンタグラフへの変更、市電環状線化に際しての行き先表示器のLED化等の変遷を経つつ現在まで主力車両の一翼として使用されている。なお、2013年以降には制御装置の換装が行われ、IGBT-VVVFインバーター制御方式に改められた。

 2014,03,08 電車事業所前


■Variation
 行き先表示器がLED化された8510形。2015年12月の市電ループ化を前に、同年中に全ての8500系列で行き先表示器のLED化が行われている。環状運転時の表示は外回り・内回りの囲い文字と「循環」の併記となる。

 2016,01,09 電車事業所前

2020/06/06