トキ500形
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 トキ500形は1968年に日立製作所にて製造された36t積の鋼製ボギー無蓋車であり、15両が製造されている。1966年以降に製造されている国鉄トキ25000形と同系車であり、当初は国鉄車同様前面・側面ともプレス加工鋼板によって成型されていた。国鉄車と異なりこちらは黒く塗装されていたほか、あおり戸が1978年に平鋼板に換装されており、その点も国鉄車との差異となっている。国鉄車に準じているため当初より国鉄線への乗り入れが可能であり、当時存在した武甲線武甲から蘇我にある川崎製鉄への石灰石輸送に使用された。貨物輸送が縮小を始めつつあった1982年に4両が関東鉄道に譲渡され、複線化工事を中心に使用された。残る11両は引き続き石灰石輸送に使用されたものの、1984年の国鉄貨物縮小及び武甲線廃止に伴い用途がなくなった。その後2両を除き1988年までに廃車されており、その時に廃車されたトキ502号車は秩父鉄道車両公園に静態保存された。残る2両は災害時における土砂運搬用車両として事業用車に転じ、専ら広瀬川原車両基地に留め置かれている。

 2013,03,07 秩父鉄道車両公園