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2022年登場。老朽化の進んだ20系の置き換えと、2025年に開幕予定の大阪・関西万博に向けた輸送力の増強を見据えて製造された中央線向けの車両で、同線では24系以来31年ぶりの新形式車両である。車体構造はそれまでの30000系に準じているが、こちらはそれまでのラインカラーの帯は巻かれず、「未来社会」を現した金色の帯が巻かれた一方、ラインカラーは「スパークルドット」と称される円模様であしらわれており、総合的に「大阪の新しい未来」を表現した。制御方式は30000系に引き続きIGBT-VVVFインバーター制御方式だが、こちらは直通先の近鉄けいはんな線に併せて抑速機構が備えられている他、最高時速95km/hでの高速運転にも対応する。既存の30000系がボルスタ付き台車であったのに対しこちらはボルスタレス台車が採用されている。車内は片持ち式のロングシートで、袖仕切りの大型ガラス扉と、床や扉に描かれた「スパークルドット」が特徴である。座席モケットは背ずりがゴールドイエロー(優先席は青色)、座面がターコイズブルーと背ずりと座面で異なる色合いになっている。車内照明はLED灯が採用されている他、車内案内表示器として2画面式の液晶表示器と扉開閉案内が扉鴨居部にそれぞれ千鳥配置されている。30000A系は2023年までに6連10本が製造され、順次中央線及び直通先の近鉄けいはんな線で運用を開始した。なお、本形式は全車とも近畿車輌で製造されている。万博輸送までは中央線で使用されるが、元々本形式の車番は谷町線への転用を想定した車号(32系の50番台)となっており、万博終了後は谷町線に転属し、未更新のまま存置する新20系を置き換える予定となっている。
2024,03,09 弁天町 |