1000系
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 1989年登場。翌年の大阪モノレール一期線開業に合わせて製造された、大阪モノレールの初代車両である。全長15m、両開き2扉のアルミ製車体を有しており、初期に製造された車両はアルミ無地にマリンブルーの帯が巻かれた姿となっている。車両は4両編成を組んでいるが、将来の6連化が考慮されており、車号も6連化に対応したものとなった。駆動方式は他のモノレール車両でも使用されている直角カルダン駆動方式であるが、制御方式は日本のモノレール車両としては珍しく界磁チョッパ制御方式が採用されている。1000系はまず1990年の千里中央〜南茨木間開通時には4連6本が製造された。次いで1993年以降1998年までに7本が製造されたが、後者は車両のデザインが変わっており、後に製造される2000系と同一のデザインとなっている。また帯も紺とマゼンタの2色を基調としたものに代わっている。尚、登場当時の内装は製造時期によって異なっており、初期車6本がオールロングシート、中期製造車2本が全車転換クロスシート基調のセミクロスシート、後期車5本が一部セミクロスシートとなっていた。クロスシートの設置は行楽輸送も考慮されたものであったが、混雑緩和の為に2007年以降に全車オールロングシートへと改装されている。尚、1995年以降に製造された車両は当初から扉鴨居部にLED式の車内案内表示器を有していたが、初期車に関しては内装改良時にLCDを取り付けている。更新はしているものの初期車製造からまもなく30年を迎えるため、2018年より後継の3000系投入により置き換えが始められることとなった。2020年の事故廃車を皮切りに、2021年より老朽廃車が開始されている。

 2008,03,13 万博記念公園


■Variation
 ラッピングの施されていない初期車のオリジナル形態は、アルミ無地にマリンブルーの帯が巻かれたものとなっている。尚、初期車は当初側面への方向幕及び車外スピーカーは有していなかったが、2007年以降に順次設置している。この他、車内案内表示器のLCD化も漸次行われているが、経年を迎えつつあるため、3000系の投入により順次置き換えられる予定である。

 2019,05,04 蛍 池
 1993年と1995年に各1本ずつが製造された中期車は30番台に分類されており、当初は全車ともセミクロスシートの内装となっていた。このうち1995年に製造された32編成から側面にも方向幕が取り付けられた他、車内案内表示器が新設されている。このようにこのグループは以降に製造される車両への過渡的な存在という事ができる。尚、大阪モノレールではフルラッピングの広告を施している編成が多く、非常に目立つ存在となっている。なお、32編成は2018年の大阪府北部地震で被災しており、長期間離脱の後2020年に廃車されており、本系列の廃車1号となってしまった。

 2008,03,10 万博記念公園
 1997年の大阪空港〜柴原間及び南茨木〜門真市間開通に合わせて製造された後期車5本は20番台に分類されている。基本的なスタイルは30番台に準じているが、ロングシートのバケットシート化や先頭車の内装をオールロングシートに戻すなど改良が加えられている(現在は全編成ともオールロングシートに改められている)。

 2008,03,10 万博記念公園
 ラッピングの施されていないオリジナルスタイルの20番台。この配色は2000系にもそのまま引き継がれている。なお、1000系のうち30番台以降の編成については、2017年より行き先表示器のLED化が行われている。

 2019,05,04 蛍 池

2021/11/24