1000形
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 2003年の沖縄都市モノレール開業にあわせて製造された車両であり、「ゆいレール」の愛称を持つ。アルミ製の車体で、2両で1編成を組む。塗装は黒及びグレーをベースに、中央に首里城をイメージした赤いラインを配したものとなっている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式であり、回生制動を併用できるので省エネにも優れたものとなっている。尚、台車には多摩都市モノレール同様にボルスタレス台車が採用されている。保安装置はATCだが、ATOによる自動運転は行われていない。車内はロングシートを基調として運転台後部のみクロスシートとなっている。カラースキームは白を基調として窓枠を黒、妻部を黄色とすることでメリハリを利かせている他、床色が灰色の縞模様、モケットは琉球かすりの紋様を取り入れた独特なものとなり、他のモノレールとは一線を画したデザインに仕上がっている。尚、車内はクロスシート部分を除きフルフラットであり、また車椅子スペースや優先席も完備している事からバリアフリーにも対応したものとなっている。1000形は2001年に試作車1本、翌年以降に量産車が落成し、開業時は2連12本の陣容であった。輸送力増強の観点から2010年に再度1本が製造され、更に輸送力増強及び首里〜てだこ浦西間延伸を控えて2016年から2018年にかけて6本が製造されたため、2019年現在では2連19本となった。2016年以降の増備車は扉付近の立ち席スペース拡大や車内案内表示器のLCD化、前照灯のLED化など、内外装ともにマイナーチェンジが加えられている。この陣容で、2019年夏の首里〜てだこ浦西間延伸を迎えることとなった。てだこ浦西延伸後も乗客の伸びは続きさらなる輸送力増強が必要となったことから2020年には2本が追加で新造された。これと別に同形式の3両化も漸次実施されることになり、2023年には初の3連を組む編成が2本製造され、同年8月より運用入りしている。この結果、2023年時点では2連21本、3連2本となり開業時に比べて車両数は倍増している。

 2023,09,22 那覇空港


■Variation
 沖縄銀行のフルラッピングを纏う第12編成。近年はフルラッピングを施されることもあり、印象が大きく変わっている。1000形は日立製作所で製造された車両が過半数を占めているが、2003年の開業時に製造された編成のうち、第8編成以降の5編成のみ川崎重工で製造されている。

 2023,09,22 那覇空港
 こちらもフルラッピングが施されている第20編成。てだこ浦西延伸以降に増備された編成である。1000形は輸送力増強を目的に2009年以降編成の増備が進んでいたが、2016年製の編成から大幅なマイナーチェンジがなされた。具体的には前照灯のLED化、車内座席における背ずりの拡大及びそれに伴う側窓の寸法縮小、袖仕切りの大型化、扉鴨居部の車内案内表示器を液晶のものに改めドア開閉ランプも設けられるなどの点が挙げられる。特に座席は座面の厚みも厚くなっており、掛け心地が格段に向上している。

 2023,09,22 那覇空港
 従来1000形は2両編成を組んでいたが3両編成が走行できるよう対応自体は行われており、2023年からは晴れて3両を組む編成が登場することとなった。2023年製の車両は全車とも新造されているが、既存編成とは編成番号が飛んでおり、30番台の車号が振られている。中間車は1300番台の車号が振られており、先頭車に準じたデザインとなっている。また、このグループではゆいレールの車両では初めて側面にも行き先表示器が設置された他、扉鴨居部の液晶表示器が大型化するなど、更なるマイナーチェンジが施されている。

 2023,09,22 てだこ浦西
2023/11/26