DD50形
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 DD50形は、貨物輸送の増強を受けて1958年より当時の倉敷市交通局が発注したディーゼル機関車である(当時水島臨海鉄道の路線は倉敷市が運営しており、1970年の路線譲渡されている)。いずれも45t〜50t級のディーゼル機関車であり、形式の「50」はそこからとられている。DD50形は1968年までに5両が製造されたが、1958年に製造された初号機の番号はDD503となっている。これは当時在籍したDC50形の続番から番号が振られたことに由来しており、1966年に製造されたDD506号機までは連続して車番が振られたものの、最終増備車はDC50形が廃車されたことからDD501と番号が逆戻りしている(この結果、DD502は欠番となっている)。DD50形は製造年次により3つのタイプ(最初に製造されたDD503、1962年製のDD504・DD505、1966年以降に製造されたDD506・DD501)に分かれており、車長や形状、機関出力等が異なるものの何れもセンターキャブ型の機関車となっている。塗装は現在こそDE70形と同一の塗装に塗られているが、登場当時は茶色一色に塗られていた。尚、入れ替えを中心に使用されることから連結器周囲はゼブラ模様となっている。本線貨物及び国鉄・JR線直通用のDE70形とは異なり、DD50形は本線内の小運転及び貨物ターミナルの入れ替えを中心に使用された。この他西岡山駅構内の入れ替えにも使用されていたこともあり、双方で主力機として活躍した。西岡山駅における入れ替えは1990年には終了しており、それにより2両が廃車となっているが、残る3両が現在も在籍し、水島臨海鉄道線内の貨物運用や入れ替え運用に使用されている。特筆すべき運用に倉敷貨物ターミナル〜東水島間の貨物運用があり、そこではスイッチバックを行うために、同機とJRの機関車及びDE70形とのプッシュプル運転が行われている。

 2013,03,12 倉敷貨物ターミナル


■Variation
 1962年製のDD505号機。DD506号機とは形態が大きく異なっている。ルーバーが前面に設置されており、ヘッドライトも中心に設けられている。同車は車籍は残されているものの近年は殆ど使用されていないようで、専ら倉敷貨物ターミナルに留置されている。

 2013,03,12 倉敷貨物ターミナル