5000(初代)・5200形
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 1969年登場。輸送力増強を目的に2600系に次いで製造された20m4つ扉の通勤型車両で、所謂「小田急顔」と呼ばれる前面形状を採用した最後の形式である。2400形以降採用されている抵抗バーニヤ制御方式を採用し、基本的には2600形に準じているが、優等運用での使用を前提としたことから2600形よりも高速性能を重視した設計となっている。後に製造された車両は小田急の通勤型車両で初めて冷房装置が本格的に採用され、未搭載の車両にも順次取り付けられた。9000形の新造もあり一旦増備は止まるが、その後1977年より再び製造が開始された。このグループは1本を除き6両編成で製造された他、側窓が一段下降式になるなど随所に9000形の影響が見られ、それまでのグループと仕様が異なることから5200形と呼ばれることもある。1991年から11年にわたり更新工事が施工され、特に5200形はドアチャイムや車椅子スペースの設置などバリアフリーを念頭においたものとなっている。長らく優等運用を中心に主力車両として活躍したが、3000形や4000形の登場で廃車が進んでおり、2012年3月のダイヤ改正を以て全車引退することが決定した。最後の1本は2012年5月に廃車されており、これを以て5000形は形式消滅し、「小田急顔」を有した車両は小田急線上から姿を消した。

 2008,03,30 小田原


■Variation
 5200形と呼ばれるグループは、側窓が9000形と同様の1段下降式となった。このグループは全て6両編成で登場したが、近年では中間車の廃車により4両編成も存在している。現在は殆どの車両でヘッドライトのシールドビーム化がなされている。尚、6両編成は2011年1月を以て全編成が運転を終了した。

 2008,01,30 豪徳寺
 5000形の中でも異色の存在がこの5060Fである。1985年に電子警笛がこの編成で試用されており、その名残でスカートに丸穴があいている。今でこそ当たり前の電子警笛の礎を築いた編成であるといえよう。因みに5000形に本格的に導入されるのはそれからしばらく後の事となる。

 2010,01,24 豪徳寺