2000形
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 1995年登場。老朽化の進んだ2600形の置き換え用に製造された通勤型車両である。1988年に製造された1000形をベースとしており、初めて転落防止幌が装備された以外はその車体こそ同車に準じているが、IGBT-VVVFインバーター制御方式や全電気指令式ブレーキ、ボルスタレス台車、検修装置付きのモニタ装置など、小田急として初めて採用した機構をいくつも装備し、機器類の省力化やメンテナンスフリーが図られている。特に台車は、小田急の高性能車では1954年製の2200形以来採用され続けたアルストムリンク式台車から改められたモノリンク式のボルスタレス台車となっており、この点は40年ぶりの刷新点と言える。尚、側扉は乗務員室後部を除いて1600mmとなっており、1000形ワイドドア車の反省を活かしつつ乗降の際のスムーズ化が図られている。また、1000形の一部に採用されていたLED式の種別・行き先表示器、車内案内表示器(初期編成2本には当初マップ式案内表示器も備えられていた)やドアチャイム、自動放送装置を標準装備しており、性能面だけでなくサービス面でも1000形の上を行く設計となっている。尚、内装のカラースキームは基本的に1000形に順じており暖色系となっている。2000形は2001年までに8連9本の72両が製造され、2600形のうち8両編成を組成していた編成を置き換えている。因みに1本は2600形のうちIGBT-VVVFインバーター制御方式の試験車となっていた編成から捻出された発生品を流用している。登場初年の1995年にはグッドデザイン賞を受賞している。かつては準急・急行運用もあったが、現在は専ら各停・区間準急の運用に就いており、それ以外の優等運用には滅多に就くことはない。尚、全編成が8連を組んでいるため他形式と連結して運転することがないことから電気連結器の装備は省略されている。2013年現在は種別・行き先表示器のフルカラーLED化が進んでいる。

 2007,09,22 千歳船橋


■Variation
 1995年に製造された2本のみ、前面に通過標識灯が設けられた。現在は使用されていないものの、初期車の中で外観上特徴となっている。尚、同編成は現在フルカラーLED化されている。

 2007,09,22 千歳船橋
 種別・行き先表示器がフルカラーLEDのものに換装された2000形。2009年以降準じ換装が行われている。また現在は帯の貼り換えが行われており、従来の「ロイヤルブルー」から「インペリアルブルー」へと帯色が変更されている。

 2017,09,18 登 戸