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ワ1形は頸城鉄道の開業に合わせて1914年に日本車輌で製造された5t積みの2軸木造有蓋車である。12両が一挙に製造されたが、1936年に1両が除雪車「ロキ1」に改造されたため、以降は11両の陣容となった。頸城鉄道の沿線は米どころであり、そのため運搬する貨物も米が主体であった。通常は客貨混合輸送が多かったものの出荷シーズンは特に無蓋車も連結して米袋や米俵を積載した貨物列車が走り、新黒井から国鉄に中継していた。1959年以降ワ7・ワ10の2両については外板が鋼製に変更され、自重が220kg増大している。本形式に限らず頸城鉄道に在籍していた貨車は1968年の部分廃止まで貨物輸送に従事した。鋼製外板となったワ7号車は全線廃止後に遠く離れた神戸市内の六甲山中に移され長年保管されていた。2004年に日の目をみて百間町車庫跡に戻された後、2011年には外装が修復されており、再びDC92やホジ3の牽引で走行する姿を見られるようになった。
2013,10,20 百間町車庫(くびき野レールパーク) |