7100系
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 1969年登場。1973年の架線昇圧を控え、昇圧未対応車両を置き換えるべく製造された7000系のマイナーチェンジ車両である。7000系と比べると、ドアが両開きとなり側窓が一段下降式となる、台車がS型ミンデン台車となる等の差異がある。制御方式は7000系から引き継ぎ、超多段式抵抗バーニア制御方式が採用されている。1969年製の車両のみ非冷房で製造され、残りの車両は登場時から冷房が搭載されていた。尚、1969年製の車両は1978年以降冷房化が施行されたが、このグループのみ更新工事がなされないまま全車廃車されている。新製冷房車は1989年以降更新工事が施工され、近年まで南海電鉄では最多両数を誇っていた。2015年以降は後継車両として8300系が投入されることとなり、漸次その両数は減少している。他方加太線では観光振興の一環として同形式のうち2連4本が「めでたいでんしゃ」として運用される、登場から55年を迎えてリバイバルカラーに塗り替えられる編成が現れる等、近年になり脚光を浴びている形式でもある。単独、もしくは同形式同士や10000系を連結して全ての種別に充当される他、2連を組む編成の一部は多奈川線や加太線など支線におけるワンマン化に対応しており、同線でも姿を見ることができる。

 2008,03,06 羽 衣


■Variation
 登場から現行CI導入まで纏っていた濃淡グリーンのツートンカラーに復元された7169F。7100系の登場55周年を記念し、2024年8月からこの姿で運用に入っている。同塗装のリバイバルは7000系の引退時以来である他、同時期には10000系のうち1編成も旧塗装に復元されており、運用によっては旧塗装同士の特急「サザン」を見ることができるようになった。

 2025,09,01 紀ノ川
 2012年に開業100周年を迎えた加太線では、沿線の観光協会と共同で同線の魅力発信、観光振興を目的に2014年11月から「加太さかな線プロジェクト」を立ち上げた。このプロジェクトの一環で、「乗るだけで、おめでたい気分になる電車。 ずっと乗っていたくなるような、愛でたくなる電車。」というコンセプトにより、沿線で採れる鯛等をモチーフにした「めでたいでんしゃ」が2016年から運行を開始した。最初に登場した編成(7187F)はピンクを基調とし、内外装とも鯛をイメージしたものに変更されており、クーラーキセの部分まで着色されている。この編成は後に「さち」という愛称がつけられることとなった。なお、加太線の観光振興という側面が強いため、「めでたいでんしゃ」に改装された編成はほぼ加太線専属運用となっており、特別なイベント等を除き他路線では用いられない。

 2025,09,01 紀ノ川
 2017年には新たな「めでたいでんしゃ」として7167Fが抜擢され、加太の海をイメージした水色基調の内外装となった。この編成は後に「かい」という愛称がつけられると共に、先に登場した「さち」と結ばれるという設定となった。その後2019年には「さち」「かい」の子供という位置づけで、7197Fが赤色基調となり「なな」という愛称がつけられた。

 2025,09,01 紀ノ川
 2021年には新たな「めでたいでんしゃ」として7195Fが黒基調の外装となり「かしら」という愛称がつけられた。「さち」の「兄」という設定で、他編成とは異なり鯛の他に海賊船をイメージしたデザインとなっている。

 2025,09,01 紀ノ川
2025/09/02