2300系
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 2004年登場。翌年に予定されていた南海高野線橋本〜極楽橋間のワンマン運転に際し、対応車両として製造された、現在の高野線では最も新しい車両である。既に同区間に使用されていた2000系の増備車両という位置付けもあり、車体は全長17m級の両開き2扉車であり、軽量ステンレス製である点も2000系と同一である。ただし前照灯と尾灯の位置が変わっている他貫通扉上にも前照灯が取り付けられた点は2000系とは異なっている。2004年に高野山が世界遺産に登録されたことから、同地への観光輸送を考慮し、外観は前述のとおり2000系を元としつつも内外装とも大きく変更された。前面は金剛峰寺の根本大塔をイメージした朱色一色に塗装され、側面も朱色のグラデーション帯が配されており、その中央には花をあしらったステッカーが貼り付けられた(この花は編成によって種類が異なっている)。内装は転換クロスシート主体のものとなっており、扉間は1人掛けと2人掛けの転換クロスシートと、扉付近に車椅子対応座席が展開する。妻部は1人掛けクロスシート・ロングシートが設置されており、乗務員室背後は2人掛けの転換クロスシートとなっている。また、扉鴨居部には車内案内表示器とドアチャイムが設置された他、ワンマン運転に対応したために自動放送装置も備えている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式となり、静粛性が向上した。ただし制動方式は従来車と変わらず電磁直通ブレーキ(回生制動には対応)であり、既存の17m車とは併結運転が可能となっている。この為主幹制御器は2ハンドルのままとなった。2300系は2連4本が製造され、2005年3月より営業運転を開始した。当初は2000系と連結して難波まで乗り入れる所謂「大運転」の運用にも使用されたが、2008年のダイヤ改正によって撤退しており、現在は原則として橋本〜極楽橋間の運用に充てられている。

 2014,04,28 上古沢