10000系
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 1985年登場。老朽化した旧1000系に代わる特急型車両として製造された。車体は普通鋼製で、前面は増結運転に対応するよう中央に貫通扉を設けたほか、角型ライトや大型のパノラミックウィンドウが取り入れられたことで大幅なイメージチェンジが施された。塗装は当初は白と緑の2色塗装であったが後に現行塗装に変更されている。 一般運用にも就き座席指定特急としては見劣りしていた1000系とは異なり、こちらは高野線に導入されていた30000系と同等のアコモデーションとすることでグレードアップを図っている。その為車内はリクライニングシートが展開しており、乗降部にはデッキを設ける等特急車として相応しい内装となった。尚、新造された台車を除いた走行機器類は置き換えた1000系の廃車発生品を流用しており、それ故制御方式は抵抗バーニア制御・制動方式は電磁直通ブレーキとなっている。この方式では当時最新であった9000系とは連結ができないものの、それより車両数の多い7000系・7100系との連結が可能であり、特急運用時には同車に加えて7000系・7100系のいずれかを連結することで、一部指定席特急としての体裁を維持している。登場時は2両編成10本の陣容でありサニタリースペースは設けられていなかったが、1992年に8両車両新造を含む組成変更がなされ、以降は全車とも4両編成を組むようになった。この際にサニタリースペースやサービスコーナーが編成中に設けられた他、客室扉鴨居部には車内案内表示器が取り付けられ、更にサービス向上が図られている。尚、1985年製の車両と1992年製の車両では窓形状などの外観が異なる他、車内もシートピッチや座席の付帯サービス等に違いが生じている。4連7本28両の陣容で四半世紀以上に渡って特急「サザン」として使用されてきたが、現在は後継の12000系が営業運転を開始しており、この影響で2012年からは余剰車の廃車も始まっている。ただししばらくは特急「サザン」の主力車両としての活躍が続く見込みである。

 2008,08,06 新今宮


■Variation
 先頭車を中間車化した車両を組み込んでいる編成は、落成時期が同一であるため側窓の形状が全車同一で、その結果編成美を崩していない。この編成は3本あり、新造中間車を連結した編成よりも若干本数が少ない。

 2008,08,06 今宮戎