キハ2500・2550形
トップページ鉄道写真図鑑島原鉄道>キハ2500・2550形
 1994年登場。老朽化が進んでいた在来気動車を置き換える為に製造された気動車である。新潟鐵工所で製造された全長18m級のNDCシリーズの一つであり、形状はJR九州のキハ125形に類似している。塗装もキハ125形に近い黄色を基調とした塗装となっているが、こちらは下部に青いラインが入っている他、「島原の子守唄」をモチーフにしたイラストが描かれている点が特徴である。JRのキハ125形とはエンジンが同一であり、出力330PSのものを搭載している。一部車両を除き、車内は化粧板がグレー、モケットが淡い紫色という比較的暗めなカラースキームとなっているが、前面の貫通扉のみ内側は赤く塗装されている。座席はボックスシート主体のセミクロスシートとなっており、当初より諫早方にトイレと車いすスペースが設けられている。キハ2500形は当初5両が製造された後、3年おきに増備が進んで2000年までに13両が製造され、同年までに旧型のキハ55形が全廃されている。更に2001年に増備された2両はブレーキ系統の二重化がなされたことから形式がキハ2550形に変更されている。総計15両の陣容で、2008年の南目線島原外港〜加津佐間廃止後はキハ2500・2550形のみで島原鉄道線内の運用を全て賄うようになった。2009年にキハ2512号車が衝突事故を起こしたため、その代替で2011年にキハ2550形が1両増備された。これにより総計は15両と変わらず、残存する全車とも島原鉄道線の主力車両として活躍している。

 2013,03,15 南島原


■Variation
 2001年以降に製造されたキハ2550形。ブレーキ系統が二重化されているが、基本的に形態には変化がない。キハ2500形とは併結が可能であり、運用は完全に共通化されている。2011年に10年ぶりに増備されたことで現在は3両の陣容となっている。

 2013,03,15 南島原
 現在のキハ2500形。2013年より一部機器類にヒーターを増設する改造が施されており、施行車については、元の車番に「A」の文字が追加され形式もキハ2500A形と区分されている。

 2019,03,09 諫 早
 キハ2550形についても、2両においてキハ2500A形と同様の改造が施されており、キハ2550A形に区分される。このうちキハ2551A号車は2017年より「鯉駅長さっちゃん」号という愛称がつけられており、車体にマスコットキャラクター等が描かれている他、帯色がピンクに変わっている。

 2019,03,09 諫 早
 キハ2505Aは2016年から往年のキハ20形等が纏っていた「赤パンツ」と俗に呼称される塗装に改められた。同車は塗り替え当初2018年での引退が予定されていたが、5年が過ぎた2023年時点でも同じ塗装のまま運用に就いている。

 2023,09,24 島原船津
 キハ2550形のうち最も新しいキハ2553号車はヒーターの増設はされておらず現在の島原鉄道の車両では唯一車号に「A」がついていない。2021年からは「しまてつカフェトレイン」用に赤と白を基調とした姿に改められ、車内には折り畳みテーブルがつけられた。同型のキハ2552Aも本車を反転したような姿に改められ、カフェトレイン運用時は基本的にキハ2552Aと組んだ2両で運転される。ただしカフェトレイン以外の運用にも充当されるため、側面には洒落でSHIMATETSU CAFE TRAIN 「kamone」と表記されている。

 2023,09,24 島原船津
2023/11/29