1800形
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 2000年登場。同年に廃止となり余剰となった西鉄北九州線600形の電装品・台車を用い、車体を新造した車両である。前年までに製造されていた1500形や1700形同様の機器流用車両であり、駆動方式は旧来の釣り掛け駆動方式となっている。しかし従来車と比べると車体は一新されており、大型曲面ガラスを採用した流線形形状も相まって、超低床車両を思わせるデザインに仕上がっている。また車長は従来車に比べて740mm拡大しており、中間扉に両開きの4枚折り戸を備えたことで乗降時間の短縮化が図られている。塗装も従来車とは一新され、濃淡ワインレッドと白を基調としたものに改められている他、側窓も従来車に比べて大型のものが採用されている。車内はロングシートで、従来車両に比べ停留所と車内の段差が低減されているため、より乗降がしやすいようになっている。また、同車は1700形以前の機器流用車とは異なり制御装置が新造されており、この結果長崎電気軌道の抵抗制御車両としては初めての間接制御車両となっている。1800形は2002年までに3両が製造されたが、以降は完全新製の超低床車両の増備がなされたため、1800形は増備されていない。結果、同車は長崎電気軌道で最後に製造された単車であると共に、最後に製造された釣り掛け駆動の更新車となっている。3両の陣容のまま、現在も他車に混じり主力車両の一つとして活躍しているが、単車としては他にないスタイルのために異彩を放っている車両という事ができる。

 2019,03,06 浦上駅前


■Variation
 ケーブルテレビの広告を纏っている1803号車。この1800形も例外なく全面広告車両として充当されることがあり、オリジナルの姿とは印象が異なる仕上がりになっている。

 2013,03,15 長崎駅前
2019/03/16