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1957年登場。志賀高原へのアクセス強化を目指し投入された、長野電鉄では初めての高性能車両である。名鉄5000系に準じたセミモノコック構造の車体であり、車内には観光客輸送を意識した回転クロスシート(扉部のみロングシート)を設置。更に機器面においては狭軌用鉄道車両としては初めて75kwのWN駆動方式が採用されている他、電磁直通ブレーキが採用されている。当時の地方私鉄でこれだけの性能を誇る車両は珍しく、従来車に比べ車内設備・性能が格段に向上していることはさることながら、日本の鉄道史においても特筆すべき車両の一つに挙げる事ができるといえよう。登場時から長野〜湯田中間の特急(一時期は長野〜木島間)で使用されることとなり、1964年までにA〜D編成の3連4編成が製造されて半世紀近くに及び長野電鉄のフラッグシップとして君臨した。1989年以降の冷房化、1999年のワンマン化を経て2005年まで全車現役でいたが、老朽化から8500系及び1000系への置き換えが始まった。2011年初頭現在ではA・D編成の2本がB特急や普通列車、1000系入場時のA特急に使用されているが、現在残っている車両も2011年2月のダイヤ改正により後継の2100系「スノーモンキー」が就役することで定期運転を離脱することとなった。その後3月にA編成、翌2012年3月にD編成が運用を離脱し、屋代線の廃線と共に全車が運用を離れている。廃車後A編成はしばらく旧信濃川田駅構内に留置されていたが、解体されている。D編成は小布施駅構内の「ながでんでんしゃのひろば」に移設され、同地で静態保存されている。
2008,09,09 善光寺下〜本 郷 |