5000形
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 1986年の松本電鉄昇圧(750V→1500V)に合わせ、既存車両である10形の置き換えを目的に導入された車両である。元は東京急行電鉄の高性能車両である5000系であり、当時の松本電鉄では初の高性能車両導入となった。譲渡に際しては、ワンマン運転用装備を新たに搭載している他、前照灯が交換されており更に一部車両では電装解除がなされている(元々制御電動車であったものが制御車化されている)。塗装は東急時代と変わり、白地に赤と青の帯を巻いた姿になっている。5000系は8両が松本電鉄に譲渡されたが、このうち6両が制御電動車と制御車で編成を組んでいたのに対し、2両に対しては両運転台化改造もなされており、熊本電鉄に譲渡された車両と同じく片側には前面貫通型の運転台が新設されている(ただし基本的に2両編成で運転されたことから新設運転台は使用される機会がほとんどなかった模様)。尚、5008号車は欠番となっており、車号としては5008を除いた5001〜5009号車という陣容となっている。10年以上に渡って松本電鉄の主力車両として活躍してきたものの、非冷房でありサービスレベルが低下していたこと、更に車両自体の製造から40年近くたち老朽化が進行していたことから、1999年より元京王電鉄の3000系へと置き換えられ、翌年までに全車廃車されている。廃車後は新島々等に留置された後ほとんどの編成は解体されたが、5005-5006の1編成が新村車庫に静態保存された。しばらくは現役時代の塗装のままで保存されたが、2011年7月になって東急時代の塗装である緑一色に塗り替えられた。その後も新村車庫に保存座れていたが、2020年になり群馬県赤城高原に移設され、同地で保存されている。

 2013,08,16 新 村


2023/06/16