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1000系は1987年の開業時から使用されている車両であり、1985年に量産先行車が、翌年以降に量産車が製造された。形式の1000は「仙台」に因んでつけられている。仙台市営地下鉄ではATOを採用しており、加減速を全自動で行う「ファジィ制御」を日本で最初に恒常的に取り入れるなど非常に先進的な車両である。しかし制御方式では当時最新のVVVFインバーター制御方式の採用は見送られており、1000系では電機子チョッパ制御方式を採用している。また、地下鉄の車両としては非常に珍しく、台車はディスクブレーキが外付けされているものが採用されている。車体はアルミ製で、白を基調に濃淡グリーンの帯が配された塗装となっている。編成定員を統一させるため先頭車と中間車では長さが異なっており、先頭車が21.75m、中間車が20mとなっている。運転台は右側に設置されているが、これは泉中央駅(開通時未開業)を除いて進行方向右側にホームが設置されているためで、後に名古屋市営地下鉄桜通線も同様に右側に運転台が設置された。尚、寒冷地を走る鉄道と言う位置づけから車内にはラインデリアこそ装備したもの冷房装置は搭載されなかった。前述のとおり全自動運転をいち早く導入した先進性の高さなどが評価されており、1988年には鉄道友の会のローレル賞を受賞している。4連21本の84両が製造されて現在まで至るが、2004年より更新工事が始まり、更新車には冷房装置の搭載・VVVFインバーター制御化・車椅子スペースの増設などの各種改造が行われた。以降年1〜3編成のペースで更新工事が行われ、最終的に2013年までに全車が改造を受けている。以降も車内照明のLED化等の後天的な改造が施されつつ、現在に至るまで南北線の主力車両として全車とも活躍している。
2007,03,26 八乙女 |