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元々は1970年に製造された東武ED5080形であり、2003年の東武線貨物輸送全廃後に三岐鉄道が購入したものである。ED5080形は成田空港建設用の砕石輸送を目的として増発用に3両が導入されたもので、製造当初は新東京国際空港公団の私有機となっていた。東武鉄道が当初から所有するED5060形とほぼ同型のデッキ付き箱型車体で、こちらは製造当初より重連総括制御に対応した。当初は佐野線を中心に使用され、1978年の空港完成に際してはED5080形も東武鉄道の所有となり、引き続き貨物輸送に従事した。本形式は貨物輸送が漸減していく中でもED5060形と共に貨物輸送に従事し、結果的に大手私鉄では最後まで貨物輸送を行う機関車となった(最後まで貨物輸送が残ったのは久喜〜北館林間の石油輸送である)。貨物輸送が全廃となった2003年9月まで東武鉄道に残存した機関車は4両で、うち3両がED5080形であった。貨物輸送廃止後、2両が早々に三岐鉄道に売却されたが、長らくの間竣工せず保々駅構内や伊勢治田駅構内に留置され続けた。その後2010年よりED5082号機の改造が始まり、翌年に晴れてED5081形として竣工した。保安装置変更や塗装変更等が行われたが、ED45形のように右運転台にはなっていない。しばらくはこの1両がデキ200形に代わり東藤原駅の構内入れ替えや除雪用途で用いられたが、2014年にED5081号機も改造され、以降は基本的に2両固定で本線の貨物輸送に従事するようになった。なお、竣工当初はデッキへの段数が3段だったが、入れ替えにおける添乗時の負担軽減を図るため、後に段数が4段に増設されている。
2024,07,31 保 々 |