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ワム6000形は1962年に製造が開始された15t積みの2軸有蓋車である。同時期に国鉄で製造されていたワム60000形の同型車で、車体構造、走り装置ともワム60000形とほぼ同一である。製造当初は識別のため塗装が青色であったが、早々に黒一色となり、表記以外の点では殆どワム60000形と変わりはなかった。なお、本形式は全て日本車輌で製造されている。ワム6000形は1963年までに25両が製造され、主に陶器の輸送に用いられた。国鉄型車両と同一の車両であることから刈谷や鵜沼から国鉄、名電築港から名古屋臨海鉄道経由で国鉄にそれぞれ乗り入れており、国鉄線内でも他の2軸車に交じり運用されることがあった。製造から20年ほどは貨物輸送に従事したが、1983年末で名鉄線内の貨物輸送が全廃になると本来の用途を失い、その後19両が廃車されている。残る6両は事業用貨車として2両ずつ各検車区(鳴海工場、新川検車区、犬山検車区)に配置された。事業用車に転じた後は救援資材の運搬用として各検車区で待機していたが、2011年に全車とも除籍されている。その時点で舞木検査場に在籍していた2両については機械扱いながら倉庫代用として現存しており、現存する2軸無蓋車としても貴重な存在である。
2015,04,25 舞木検査場 |